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Sier業界は非効率の方が儲かります【人月主義】

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Sier業界は、あまり効率がよくないという話を聞きます。
でも、Sierも普通の営利企業であり、効率化を目指しているのではないでしょうか?

記事の内容


はい、確かにSierも営利企業なので、利益重視です。
でも、今のSier業界には、「利益重視だからこそ非効率」という状況が生じています。
この記事では、その詳細について説明していきたいと思います。

Sier業界とは何か?

Sier業界とは、企業にシステム作成を依頼されて、それを作る業界のことです。
例えば、ユニクロの本業は服を作って売ることであり、在庫を管理するような受発注のシステムを作ることはできません。
そういった時に、ユニクロは受発注システムの構築をSier業界に依頼します。

みずほ銀行なども同様です。
銀行の本業は、お金を融資して投資することです。
そのため、彼らはシステムを作ることはできないので、ATMシステムの構築をSier業界に依頼します。

このように、企業からの依頼でシステムを構築する企業のことを、Sier(企業)と呼びます。
反対に、Sierにシステムの構築を依頼する企業を「ユーザー企業」と呼びます。



Sier業界の利益構造の仕組み

Sierが非効率だと呼ばれる原因は、このビジネス構造に起因しています。
Sierはユーザー企業から、お金を貰う時にどのように計算するのでしょうか?
プログラムのコードの行数でしょうか?
それとも、システムの構築にかかった時間?
システムの重要度も大事かもしれません。

正解は、「プロジェクトに参加しているエンジニアの数」×「期間(月単位)」です。
例えば、一つのプロジェクトに参加しているエンジニアの数が10人で、一ヶ月の単価が50万円だとします。
その場合にユーザー企業は、以下の式のように、合計で一ヶ月に500万円をSierに支払います。

10人 × 50万円 = 500万円

ただし実際の計算はもう少し複雑で、リーダーは100万円、チームリーダーは80万円といった感じになっているはずです。

プログラミングをある程度、かじっている人ならば、すぐに、この構造がおかしいことに気付きます。
なぜならば、できる人の生産性と経験が浅い人の生産生は、2倍どころか10倍以上の差があるからです。
もう少し噛み砕いて言うと、リーダーに払っている100万円と経験が浅い2人に払っている金額を合計した100万円は、金額は同じ価値ですが、生産性は全く異なります。
でも、だからといって、Sierはリーダーの金額を1,000万としてユーザー企業に請求することもできません。
そのため、できる人もできない人も、一緒くたになって、「人月」としてカウントされてしまいます。
残念ながら、そこには生産性という概念は存在しません。

また、期間にしても同様です。
Sierは、案件を早く終わらせてしまっては儲かりません。
ある程度は長引かせた方が、より儲かる仕組みになっています。
Sierが収益を最大化する方法は、以下の式にあるように、エンジニアの数を増やして、期間を伸ばす意外にありません。
「エンジニアの数」×「期間(月単位)」
仕事にかかる期間を減らそうと努力をして、生産性を上げようとするインセンティブがないというのは、大問題です。
これでは、現場にいるエンジニアが工夫をして仕事をしようという気にはなりません。

まとめ

この記事では、Sierの利益構造について説明しました。

Sierの利益構造

  • ユーザー企業に派遣するエンジニアの数を増やせば儲かる
  • ユーザー企業に派遣しているエンジニアの滞在期間を増やせば儲かる
  • エンジニアの能力や仕事の効率化を考えるインセンティブが存在しない

日本では、上記のような生産性を無視したやり方で、長らく仕事をやってきました。
決してベストとは言えない方法ですが、日本のSier全てが、ぬるま湯に浸かっている間は、問題になりませんでした。
ようするに建設会社で言う談合のようなもので、みんなで、ぬるま湯に浸かりながら、なぁなぁでやっていこうという方針です。
それが変わったのは、アメリカのIT企業がグローバルで活躍し始めた頃からです。

GAFAの方に目を向けてみると、彼らの利益構造はこのような馬鹿げた方法にはなっていません。
GAFAは、「できるエンジニア」×「仕事の効率化」を組み合わせて、最大限に生産性の向上に努めてきました。
その結果が、今のGAFAの圧倒的な強さに繋がっています。
これでは、長らくぬるま湯に浸かっていたSierが負けるのは当然のことです。
今からでもSierが巻き返しを図りたいならば、まずは人月という生産性を無視した単位を止めることから始めるべきです。

Good luck for your engineer life!

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