記事の内容
最近、日本は衰退したなと感じる機会が増えてきました。
この記事では、私がそう思う理由、今後の展望、私が考える対応方法について説明していきたいと思います。
他国と広がる給料の格差
まずは日本、アメリカ、韓国にある代表的な企業の給料について見ていきたいと思います。
NTTがドコモ社員の給料を下げる
NTTが子会社のNTTドコモ社員に対し、大幅な“賃下げ”を提案していることが「週刊文春」の取材でわかった。
昨年12月にNTTからNTT労働組合に説明があり、40代のドコモ社員で月収が約10万円減るケースも出てくるという。
ドコモの2021年度の業績予想では、売上高が約4兆8千億で、営業利益は約9千億円です。
営業利益はドコモ単体でも、日本でトップ5には入っていた優良企業です。
現在は、親会社のNTTに買収されてるので、企業規模はさらに大きくなっています。
ドコモは、元は国営企業なこともあり、伝統的な日本の大手企業の代表の一つと言っても過言ではありません。
そのドコモが月収で約10万円、年収にして約100万円程度の賃下げをするということは、業績に関係なくこれから多くの日本の大企業が賃下げをするということを示唆しています。
あるサイトによると、ドコモ社員の平均年収は約870万円だったそうなので、今後は約770万円程度になるのでしょう。
「賃下げをしない」「リストラもしない」といった感じで、大企業が雇用と賃金を保障していたのが、今までの日本社会でした。
その安全神話が崩壊したことを、このニュースは示しています。
おそらく、多くの日本人がまだ、このニュースの重大さには気付いていませんが、今後、数年の内に、嫌でも知ることになるはずです。
なぜならば、きっと多くの企業が賃下げを行うことになるからです。
Amazonは社員の年収2倍にして、最大4,000万円にする
現在、16万ドル(約1850万円)としている基本年収の上限を2倍以上の35万ドル(約4050万円)にする。
基本年収の他にも、入社時の一時金や譲渡制限付株式ユニットなども含まれるため、実際の支給額はさらに増える見込み。
Amazonが、基本年収を約4千万円に上げるニュースが話題になりました。
これはホワイトワーカーのみの話で、現場で働く社員とは別の話です。
ただ、それにしても素晴らしい話です。
一時金や株式も貰えるので、実際の給料は4千万円以上ということになります。
ちなみに、Amazonの営業利益は約3兆6千億円です。
サムスンが特別賞与を支給
1月下旬に月給3カ月分の臨時ボーナスが支給されたという。
サムスンは21年12月にグループ会社の従業員全員に月給2カ月分の「特別激励金」を出したばかり。
韓国のサムスンの社員の平均年収は、1200万円らしいです。
それでも、なお、臨時のボーナスが出ているのは、素晴らしい話です。
三社の比較
上記の三社を比較すると、下記のようになります。
項目 | ドコモ | Amazon | サムスン |
平均年収 | 870万円 | 1850万円 | 1200万円 |
新しい年収 | 770万円 | 4050万円 + 株 | 1200万円 + 特別賞与 |
純利益 | 9千億 | 3兆6千円億 | 5兆円 |
純利益には差があるものの、そこまでドコモの業績が悪いようにも思えません。
これは、おそらくは日本だけが従業員をリストラできない上に、社員を70歳まで雇用する必要があるからでしょう。
それどころか、下手したら今後は75歳まで社員を雇うことになるかもしれません。
それを考えて、日本企業は従業員の給料を下げているのでしょう。
企業は社員一人あたりの給料の総額を前もって決めています。
従業員を雇用する期間が伸びれば伸びるほど、社員の一年あたりの給料は下がっていくことになります。。。
新しい産業への対応
仮想通貨という新しい産業の対応についても見ていきます。
アメリカで上場したコインベースの時価総額は、2022年2月現在、約3兆円ほどです。
2012年に創業して、わずか10年ほどで3兆円の企業価値が生まれたことになります。
株価の最高時には、時価総額が8兆円にまで到達しています。
8兆円の時価総額とは、日本企業で言えば、ソフトバンクやユニクロの時価総額と同様です。
わずか10年でソフトバンクを作ったと考えると、その凄さがよくわかります。
その一方で、日本の仮想通貨業界はどうなっているのでしょうか?
仮想通貨で起業している社長は、「日本では仮想通貨の産業では、起業は難しい」と述べています。
なせならば、税制が悪いからです。
このタイミングだからこそ言いますが、Astarは本当は日本でローンチしたかった。日本の暗号資産税制は変えないといけない。ここが重点課題。もしAstarを日本で12月ローンチしてたら来季、300億円くらいの税金になる。現金ないので税制で会社が潰れます。業界全員で働きかけてここを変えていきましょう
— 渡辺創太 v2.0(Astar&Shiden Network) (@Sota_Web3) January 18, 2022
仮想通貨は、これからも伸びていく業界です。
10年後にはアメリカと日本の間では、大きな差がついていることでしょう。
その時にまた、日本のお偉いさん方は不満を言うはずです。
「何で日本からは、アメリカのような(仮想通貨の)企業が生まれてこないんだろう?」
もちろん、理由は政治が悪いからです(笑)
日本はインターネット産業で犯した過ちを、再び繰り返すことになりそうです。
詐欺が横行する日本
今、日本では、多くの普通の成人が詐欺に手を染めています。
熊本県産のアサリが話題になりましたが、これは決して偽装なんかではありません。
ただの詐欺であり犯罪です。
この詐欺が20年間も続いていたことに、驚きを隠せません。
しかし、加速度的に減少し続ける漁獲量に対して、1年も蓄養していては間に合わなくなり、1年が半年、半年が3カ月、3カ月が1カ月と、蓄養期間が短くなり続けて来たのです。
そして、約20年前には、1週間前に撒いた輸入アサリを回収して出荷する、というルーティンができ上がってしまいました。
これでも、中国産として出荷するなら問題ありませんが、これを「熊本県産」として出荷していたから、今回、問題になったのです。
そして、とうとう「嘘の蓄養」すら行なわずに、それどころか九州を通過せずに、中国から山口県の港へ運ばれたコンテナのアサリが、そのまま熊本県産として全国へ出荷される
焼津では窃盗事件が起こっていました。
カツオの窃盗が、30年間も続いていたそうです。
静岡県焼津市の魚市場で大量のカツオを盗んだとして、焼津漁業協同組合職員ら7人が逮捕された事件が、地元に衝撃を広げている。以前から、水産関係者の間では「焼津港では水揚げが減る」と指摘されており、長年にわたって不正が続いていた可能性がある。
ある漁協関係者は「30年前からうわさはあった」と証言する。
コロナ関連の給付金詐欺も問題になっています。
今の所、ちょくちょくニュースを見掛けますが、まだ全容が明らかになったわけではありません。
売り上げが大幅に減った事業者を支援する持続化給付金は、支払った約5・5兆円(約424万件)のうち約8・6億円(855件)を不正と認定した。
沖縄タイムス元社員、現役税理士、元モデルなどが相次ぎ逮捕された持続化給付金詐欺事件は、昨年9月17日の県警特別捜査本部設置から1年が経過した。
捜査はなお100人規模で続いており、長期化している。
県警が押収した千件以上にも上る給付金申請書類の大部分で不正が疑われ、多数を聴取しているためだ。
経済産業省のページに書かれている給付金の返還申出件数は、21,758件にものぼるそうです。
それらの内のどれぐらいが意図的で、どれぐらいがミスによるものかはわかりませんが、多くの人達に詐欺の意図があったと思われます。
これらの詐欺は全て、いい大人がやっている犯罪行為です。
日本には昔から、「お天道様が見ている」「天網恢恢疎にして漏らさず」といった慣用句がありますが、今の日本からは忘れさられてしまったようです。
今後も減り続ける給料
2021年現在、日本人の平均年収は436万円です。
そして日本人の年収の中央値は370万円程度です。
平均年収という単語を聞くと、日本人はそれぐらいの年収をもらっているのかと想像してしまう人も多いと思いますが、実はそうではありません。
なぜならば、平均だと一人でも年収1億円の人がいると、平均値が跳ね上がってしまうからです。
そのため、日本人の年収のおおよそを知りたい場合には、中央値で見た方が正しいと言えます。
中央値とは、 データを小さい順もしくは大きい順に並べて真ん中にくる値を指します。
今の日本人の年収のちょうど真ん中にくる値は370万円で、それが一般的な日本人の年収だと言うことができます。
この中央値の370万円という値が、2040年には260万円ぐらいまで落ち込むことは、ほぼ決まっています。
(インフレした場合は、見かけ上の年収だけは上がっているかもしれませんが。)
その理由を簡単に説明すると、理由は以下の3点です。
- 生産年齢人口(お金を使う層)が20%も減る
- 企業は従業員を70歳、もしくは75歳まで雇わなければならない
- 少子高齢化により、社会保険がさらに上がる
詳しくは拙著、「2040年、月収15万円時代の衝撃」に書きました。
年収が260万円だと聞くとガッカリする人が多いと思いますが、これはほぼ確定している未来です。
まとめ
この記事では、日本が衰退しているように見える理由を説明しました。
- 各国を代表する大手企業の給料格差
- 新しい産業への対応
- 普通に見える大人達の犯罪行為
- 今後も下がることが決まっている給料
どこからどう見ても、日本政府と日本人は衰退への道を歩んでいます。
では、そんな状況の中で幸せに生きていくためには、どうしたらいいのでしょうか?
それには、二つの方法が考えられます。
- 外貨を稼げる仕事や職につく。「スキル」と「言語力」を身につければ、日本にいながら外貨を稼ぐことができます。ただ、この場合は税金が高いことがネックです。
- 海外に移住する。タイやフィリピンといった東南アジアの国でもいいですし、北米やヨーロッパでもいいと思います。ネックは国によって異なりますが、食事で苦しむ人は多いかもしれません(笑)最低限の自炊スキルを磨いておくといいかもしれません。
まずは世界のどこにいても稼げる力を身に着けて、その上でグローバルな資産に投資をするのが、最も幸せになれる方法かなと私は考えています。
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