記事の内容
フリーダイビングで使うマウスフィル法について紹介します。
マウスフィル法は、30m以上潜る人には、必須のテクニックと言われています。
マウスフィル法とは?
マウスフィル法とは、口を膨らませて空気を溜めて、その空気を使って、耳抜きを行う方法です。
スキューバでは、決して使わない耳抜きの方法です。
マウスフィル法のやり方
マウスフィル法のやり方は、以下のようになります。
マウスフィル法の手順
- 鼻をつまんで口を閉じながら、肺から口の中に空気を持っていきます。
肺から口に空気を運ぶ時は、口を閉じながら、「む〜」と発声しながらだと、やりやすいかもしれません。
英語だと、Mサウンドを出すと説明されます。
結果として、ほっぺたは膨れている状態になります。 - 次に、声門(グロテス)を閉じます。
- 軟口蓋(ソフトパレット)は開けておきます。
- 口の中にある空気を、ほっぺたの筋肉を使って耳管に流すと耳抜きができます。
マウスフィル法は、口の中の形は、フレンツェル Tロックに近い形になります。
口の中に空気が詰まった、フレンツェル Tロックと捉えてもいいかもしれません。
また、舌の先端を下の歯の裏側にくっつける人もいます。
人によっては、口の形が「唇が横に広がった英語のP」を発音する時の形になる人もいます。
舌や口の形は、自分なりの方法で色々と試してみて下さい。
また耳抜きの方法にも、以下の二つの方法があります。
これも両方を試してみて、自分に合ったやり方を選ぶようにしましょう。
- ほっぺたを押し続けて、耳管に空気を流し続ける方法
- フレンツェルっぽく、一定間隔で、耳管に空気を流す方法
マウスフィル法の練習方法
私が知っている、マウスフィルの練習方法は風船を使ったやり方です。
声門と軟口蓋をバラバラにコントロールする方法を学びます。
最初は、鼻の穴から口に空気を通す練習をしましょう。
鼻の穴から口に空気を通す練習
- 風船を膨らませます
- それを鼻の穴の一つに入れます
- もう一つの鼻の穴は、指で塞いでおきましょう
- 声門を閉じておきます
- 口を開けておきます
- 風船の空気が、口から出てきたら成功です
それができたら、次は口から鼻に空気を通す練習をしましょう。
軟口蓋の形状を考えると、こっちの方が難易度が高いです。
口から鼻に空気を通す練習
- 風船を膨らませます
- それを口に加えます
- 声門を閉じておきます
- 風船の空気が、鼻から出てきたら成功です
息を吐ききった状態でこれをやって、終わった後に肺に空気が入ってきてないかをチェックしましょう。
オトベントという器具を使うと、練習しやすいかもしれません。
フレンツェル法とマウスフィル法の使い分け
フレンツェル法とマウスフィル法の使い分けについても説明しておきます。
15m〜20mぐらいまではフレンツェルで耳抜きをして、15m〜20mの間ぐらいでマウスフィルで空気を口に溜め込む方法が一般的です。
なぜならば、マウスフィルで口に空気を持ってこられる限界は、おおよそ30mぐらいだからです。
でも、30mの深さになってからマウスフィルで口に空気を持ってくるのは肺に負担がかかるのであまり推奨されません。
そのため、15m〜20mの間ぐらいでマウスフィルをして、そこからは口の中の空気だけを使って、臓器に負担をかけずに耳抜きを行います。
その耳抜きの流れを改めて説明すると、以下のようになります。
耳抜きの流れ
- 15m〜20mまではフレンツェル(Tロック)
- 20m以降は、マウスフィル
- マウスフィルの耳抜きで限界がきたら、フレンツェル(Hロック法)
最後のフレンツェルは、喉や鼻腔の怪我をしやすいので、やらない人もいます。
まとめ
この記事では、マウスフィル法について説明しました。
マウスフィル法は、30mを越えてくると必須の技術になってきます。
声門と軟口蓋のコントロールは難しいのですが、練習すれば別々にコントロールできるようになります。
マウスフィル法は、是非ともマスターしたいテクニックですね!
Good luck!
フリーダイビングを題材にした映画に興味がある人には、これを観て下さい。
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