会社員をやっていれば、様々な出来事にぶつかり、その度に色々な事を考えさせられる。
あるエンジニアが力不足?で転職した話、東芝がチャレンジと称して、組織的な不正会計をやっていた事件など、本当に様々な事件がある。
そして、その見方は、それぞれの立場によって変わることだろう。
そんな時に、フト、学生時代の彼女から聞いた話を思い出した。
彼女の父親はサラリーマンで、ある会社の部長をやっていた。
そして、ある時、会社の上役から、一緒に不正行為をすることを誘われたものの、断ったらしい。
その結果、父親を待っていたのは左遷だった。
不正行為を断ったら左遷をされた、なんとも理不尽極まりない話だ。
でも父親は会社に残り続けて、そしてある時、上役から許されて、左遷先から元に戻されたらしい。
彼女は、その父親の事を誇らしげに語っていた。
さて、この話を聞いて、どう思うだろうか?
- 家族のために我慢をした優しい父親だろうか?
- 転職をしなかった軟弱者?
- それとも、会社の不正行為を見て見ぬフリをした卑怯な男だろうか?
当時、学生だった頃の私には、卑怯な男に見えてしまった。
彼女は、父親を尊敬していたので、マズい対応だったかもしれない。
それから社会人になり、自分の身に理不尽な出来事が降り掛かると、なぜか彼女の話を思い出した。
彼女の父親が取った行動をよく理解できる時もあった。
でも、やっぱり転職するべきなのでは?と思うこともあった。
そして、今の私ならば、まず間違いなく不正行為を告発するだろう。
会社の命令だからといって、法律違反をすることは、まっぴらゴメンだ。
仕事はすぐに決まるので、我慢をする必要なんて、どこにもない。
今の社会を見ていればわかるが、会社には犯罪行為も含めて、様々な出来事が存在する。
それに対して、どう対応していくかはその人次第だし、どのような選択であれ、安易に責めることはできない。
自分の立場や状況によって、意見はスグに変わる。
意外と忘れがちなので、心に留めて置きたい。
ただ私個人としては、不正のない力強い選択をできるような自分で在り続けていたい。