記事の内容
大学にいって得られるものもあれば、失うものもあります。
完璧な回答はありませんが、様々な視点で回答していきたいと思います。
無難な回答であれば、「大学にはいった方がいい」というものですが、最終的な判断はあなた次第です。
目次
「大学へいく」という選択肢は、何を得て何を失うのか?
まずは、大学に行く場合と、高卒で働き始めて得られることを箇条書きにして書き出してみます。
「大学に入った場合」と「高卒でプログラマとして働き始めた場合」に経験できること
情報系の学部で得られる事
- 一般教養
- 情報系の専門知識
- 学歴
- 学生ならではの楽しい思い出
- 海外で就職しやすい
情報系の学部以外で得られる事
- 一般教養
- 情報系以外の何らかの専門知識
- 学歴
- 学生ならではの楽しい思い出
大学に行って失う事
- お金(400万)
高卒で働いて得られる事
- プログラマーとしての経験
- お金(1200万)年収300万円 × 4
大学へいって得られること
それぞれの項目について、もう少し詳しく説明します。
一般教養、CS以外の知識
今の時代、何の技術がソフトウェアに関係して、何が関係しないのかは誰にもわかりません。
例えば、アップルの創業者であるスティーブ・ジョブスは、大学の授業に潜り込んでいた時に学んだ「書道の授業」が、美しいMacを作るときに役立ったと述べています。
また、最近、よく話題に上がっているブロックチェーンの設計思想には、金融、経済、インセンティブ設計などが含まれています。
これらの事例を見ていると、何かの拍子に、大学で学んだことをソフトウェアの世界で活かせる時が来るかもしれません。
Computer Scienceの知識
情報系の大学では、専門的な知識を基礎から体系的に学ぶことができます。
私は情報系の大学を出ていないので、そういった基礎知識を持っている人が羨ましくなる時もあります。
今の時代、CS(Computer Science)の深い知識がなくても、普通に開発職について年収600万円以上を稼ぐことはできます。
でも、それとは別に「新しいプログラミング言語を作りたい」「OSの開発をしたい」「データベースを作りたい」といった、より本質的なソフトウェアの開発をしたいならば、CSの知識は必須になってきます。
学生時代の楽しい思い出
学生時代の楽しさ、いわゆる「青春時代の価値」は、人それぞれです。
楽しかったという人もいれば、イマイチという人もいるはずです。
それこそプライスレスだとは思いますが、それが大事だと思える人は大学に行くべきかもしれません。
海外での働きやすさ
CSの学位を取得しておけば、海外で働く時に役立ちます。
IT企業で働く時に、VISAの取得にはCSの学位が求められるケースがあります。
海外の企業に応募して働きたいならば、大学に行ってCSの学位を取得すべきです。
ただ、普通に海外の先進国で働きたいならば、別の道もあります。
その国に進出している日本企業に入って、そこから海外を目指す方法です。
今なら、メルカリさんなどに入社すれば、北米で働ける可能性は高まるはずです。
また途上国ならば、高卒でも問題なく働けるはずです。
高卒で就職して得られること
プログラマーとしての経験
高卒で働き始めて、4年間の実務経験を積むことは大きな糧となります。
4年間の実務経験を積めば、一人前とみなして貰えます。
23歳になった時に、今からスタートを切る大卒と、すでに一人前のプログラマーとの差は圧倒的な違いです。
もう少し具体的に言うと、大卒の人はフリーランスになることすらできませんが、4年の実務経験を積んだエンジニアは、都内で60万円/月ぐらいを稼ぐことができます。
一緒に働いていた同僚で、大学院を卒業している高学歴の人がいたのですが、その人にとっては、「60万円/月」の現実的なスキルを持つ同年代の人の方が、素晴らしく見えていたようです。
お金
大学に通った場合、4年間でかかるコストを400万円とします。
高卒で働き始めて、4年間で稼げる金額は1200万円とします。
そうすると、金額差は1600万円なので、これは大きな差だと言えます。
1600万円を年率3%で運用すれば、5年後には1850万円になっています。
1600万円という金額がいかに大きなものかがわかります。
高卒からプログラマーになるには?
ちなみに、「どうやって高卒でプログラマーになればいいのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。
それについては、残念ながら完全な正解はありません。
なぜならば、採用には運もありますし、住んでいる場所なども人それぞれ異なるからです。
一応、いくつか考えられるものを挙げておきます。
- Udemyなどで独学で勉強してから、未経験者採用で企業に採用してもらう
- 専門学校にいく
- プログラミングスクールにいく
私のオススメは無料のプログラミングスクールにいくことですね^^
あなたには、どれぐらいの才能があるのか?
基本的なメリットとデメリットを説明しましたが、どの道を選ぶのかは、その人の才能次第です。
ジョブス、ビル・ゲイツ、ホリエモンなみ才能を持つならば、大学に行く必要はないように思います。
むしろ、早い段階から社会に出て、実社会で様々なことを学んだ方が、より早く成功への道に繋がるはずです。
田中角栄は小学校しか出ていません。
松下幸之助は、小学校すら卒業していません。
実務経験に勝る勉強はないということなのかもしれません。
▼ 偉人や有名人の物語を知りたい人は、これらの本を読んでみて下さい
あなたは、一生、プログラマーなのか?
「俺は一生、プログラマーをやる」という人もいれば、「40代になってもプログラマーはキツイ」という人もいるはずです。
また、若い時は、「生涯プログラマー」と思っていても、途中で考え方が変わるかもしれません。
プログラマーの世界は、確実に実力主義ですが、他の世界がそうだとは限りません。
自分の進路が変わった時には、学歴が大事になってくるかもしれません。
一般的には、エンジニアは学歴を気にしません
エンジニアとして10年以上、働いてきて、面接も含めて様々な経験をしてきました。
そこで言えることは、エンジニアは学歴を気にしません。
その人に知識があれば、年齢、性別、学歴に関係なく尊敬します。
LTトークの内容や、OSSへの貢献などの方が、よっぽど人の関心を引きます。
今までのソフトウェア業界では、上流工程はSierに務める高学歴の人がやり、プログラミングの実装は低学歴の人がやるという流れもありました。
いわゆる、ウォーターフォール型の開発と呼ばれるものです。
しかし、今ではそれも変わりつつあり、現場で設計とプログラミングの実装を同時にやるアジャイル開発と呼ばれる手法が主流になりつつあります。
そうして、今の現場では、学歴に関係なく手を動かせる人が必要とされています。
でも、エンジニアではないマネージャーで、年齢などを気にする人も、いることはいます。
まとめ
この記事では、様々な視点からの意見を述べました。
「正しい道」というのは存在しないので、自分がよいと思った道を選んで下さい。
一度、社会人になってから、大学に行くという道もいいかもしれませんね^^
最後に、天才プログラマーであり、台湾のIT大臣でもあるオードリー・タン氏の言葉を伝えます。
「大学のどの学部で勉強すればいいのか」と聞かれたら、私はいつも「何を勉強したらいいのかわからないのであれば、まだ勉強を始めないほうがいい」と答えています。
自分が解決したい問題があれば、その問題に取り組めばよいですが、自分の方向性や問題が見つからない場合、大学に行っても何も役に立ちません。
▼ オードリー・タン氏についてもっと知りたい人には、この本がおすすめです
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