記事の内容
先日、たまたま、フィリピンに住む貧乏な日本人男性と話しました。
その時のことを簡単に紹介したいと思います。
私が困窮邦人と話したキッカケ
私は、定期的にフィリピンのセブにあるコンドミニアムに住んでいます。
そこで管理人のママから、下記のようなことを言われて、困窮邦人と話すことになりました。
あなたは、日本人だよね?
困った日本人がいるし、うまくコミュニケーションが取れないから、助けて欲しい。
彼は2ヶ月も家賃を滞納していて、食事代も私が立て替えているの。
彼の状況の説明
それで、困った時はお互い様ということで、通訳をすることになりました。
彼の状況を整理すると、以下のようになります。
彼が住んでいる場所
- セブのマクタン島
- 家賃と光熱費を合わせて45,000以下
- 今のコンドミニアムには、10ヶ月ぐらい住んでいる
- なぜか、2ベッドルームの部屋を借りている
- 食事は一食で200円以下
彼の状況
- 年齢は66歳だけど、年齢よりは10歳ぐらい老けて見える
- 車椅子を使っている
- 英語を話すことはできないし、日本語を話すのも片言
- フィリピンには観光ビザで5年間、滞在している
- コンドミニアムへの入居時には、遠縁の娘さんが助けてくれたけど、今はいない
- 彼を助けてくれる家族も友達もいない
- 20歳ぐらいのフィリピン人の女の子を定期的に部屋に呼んでいる
管理人から苦情が出てきた理由
- 家賃を2ヶ月間、滞納している
- 彼の食事代は、管理人のママが個人的に立て替えている
支払いが遅れた理由
書類の不備で年金の支給が遅れて、一時的にお金を払えなくなったから。
年金は2ヶ月に一回の支払いなので、一度、支払いの手続きが遅れると、おのずと2ヶ月間、年金が貰えなくなるそうです。
少し前に、日本大使館に、「働いていないことの証明書」を提出しに行ったので、8月には年金が貰えるはず。
貯金は一切、ないということですね。。。
こういう老人は増えていくのかもしれない
最近、こういう記事を見ました。
増える「高齢おひとり様」 死後託すサービスに広がり
ひとり暮らしの高齢者が増えている。
近くに家族や近親者がいなければ、自身の最期や死後の手続きを誰に託すか不安に感じる人もいるだろう。
そんな「おひとり様」向けに終活を支援する動きが広がっている。
「私し死亡の時 十五万円しかありません 火葬と無縁仏にしてもらいせんか 私を引取る人がいません」(原文ママ)。
神奈川県横須賀市で70代の男性がこんな書き置きを残して亡くなった。
私がフィリピンで見た老人も、こういった高齢者の一人なのでしょう。
年金だけでは日本での生活が難しくなり、それで生活費が安いフィリピンに来たのだと思います。
もしくは、今ある貯金を長く使い続けるために、フィリピンに来たのかもしれません。
我慢した生活を送れば、フィリピンでは生活費が5万円以内で済むので、年金だけでの生活が可能です。
これから、日本で生活できなくなった老人が、ドンドンと東南アジアに流れこんでくるのかもしれません。
まとめ
この記事では、私が偶然に話したフィリピンに住む困窮邦人に関する記事を書きました。
私がママと話して印象的だったのは、以下の言葉です。
彼には家族も友達も居ないのね。
フィリピンの場合だと、誰かしらが助けてくれるんだけどさ。
彼が死ぬ時は、誰にも看取られることなく、独りなんだろうね。
日本ではコミュニティが崩壊しているので、困っている誰かを助けてくれる仕組みはありません。
でも、フィリピンの場合は、彼に食事を無償提供しているママの姿を見て、まだその仕組が残っているのだなと思いました。
勿論、ママがいつまでも無料で彼を世話するとは思えません。
でも、それでも、フィリピン人のホスピタリティは素晴らしいですね!
困窮邦人の話をもっと知りたい方には、こちらの本がオススメです。
Good luck!
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