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フリーダイビングの映画【ドルフィン・マン】のレビュー

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記事の内容


「ドルフィン・マン~ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ」を観てきました。
この映画の内容は様々な観点から作られているので、見る人によって感じ方が違うはずです。
私の場合、主なテーマは、「人生と家族」「フリーダイビング」「人と海との関わり」の三つだと感じました。
この記事では、それぞれに対しての感想を書いていきます。

人生と家族

ジャック・マイヨールは魅力的な人間であったと同時に、自分勝手な人間でもありました。
お金、女、冒険が好きという、典型的な男性です。
彼はパスポート、シュノーケル、フィンだけを持って、世界のあちこちを旅していました。
旅行に行った先々で友人のところに長期間滞在をしては、お金を払わないという生活です。
そして、女性をとっかえひっかえもしていました。
そのせいか、ある女性と結婚して子供をもうけたものの、離婚をしてしまいます。
こういった、ジャックの人間らしい?側面を知れたのは、面白かったです。

ジャックが還暦を越えたころ、かの有名な映画、「グラン・ブルー」が公開されました。
フランス国内では、その映画を5回も見る人がいたぐらい、大ヒットしたそうです。
そうして彼は一躍、時の人となったものの、それも長くは続きませんでした。
その理由は、映画からはよくわかりませんでした。

老人になっても若い頃と同じように仲間と楽しく過ごしたかったジャックでしたが、その性格のせいもあってか次第に周りに付き合ってくれる人達が減っていきます。
そうして、晩年は孤独な人生を送って、最後には自殺をしてしまいます。

自殺をする数ヶ月前に、彼はエルバ島で娘と会っています。
回想シーンで、娘がジャックに言ったセリフが印象的でした。

Why do you quit a life?
(なぜ、あなたは人生をやめたいの?)

この時、すでにジャック・マイヨールは死にたがっていたのでしょう。
これぐらい、ハッキリと周りに死を匂わせていたのに、それでも誰も彼を救えなかったのは悲しい話です。
晩年、ジャックは友人に、こう洩らしていたそうです。

犬と家族を大事にしろよ。
それが、一番、大事なことなんだ。

今の日本人に向けたセリフのようにも聞こえますね。

フリーダイビング

フリーダイビングについて特別な解説はなかったものの、その魅力についても描かれていました。

ジャック・マイヨール

当時、100mというのは、人間には到達できる深さとは考えられていませんでした。
高地トレーニングなどをしながら、49歳にして100mに到達したジャックは、改めてスゴい人だと感じさせられます。
その世界記録は、フランスのTVでも放映されました。

その後は、彼はスクールでフリーダイビングを教えることもあったようです。
映像を観ていると、フランスでフリーダイビングが人気である理由がよくわかりました。

ウィリアム

世界記録の保持者(水深100m越え)であるウィリアムのインタビューは、非常に印象的でした。
ウィリアムは、若い頃にジャック・マイヨールからの師事を受けています。
その時に、ウィリアムは自分のスキルをジャックに見せつけようとして、「俺のスキルはどうだ?」とジャックに尋ねました。
その時のジャックの回答は、以下のようなものでした。

お前のダイビングは、他人に勝つためのダイビングだ

そう言った後で、ジャックは水深10mぐらいの入り江にウィリアムを連れていって、一人で一ヶ月も泳がせていたそうです。
ウィリアムは、そこで一ヶ月間、潜っている時に、「自分の身体とフィンとの一体感」を感じたそうです。
その時の経験が、後のウィリアムの世界記録に繋がったことは言うまでもありません。
フリーダイビングで大事な事は、記録を目指すことではなく、海との一体化をはかることなのかもしれません。

人と海との関わり

人間と海洋生物との関わり方についても描かれています。
ジャックは海と海洋生物が好きだったので、常に海と関わりを持ちたいと考えていました。
また、ジャックと直接の関わりはないものの、フリーダイバーであるMehganが自然との共生について意見を述べているのが印象的でした。

現代人は、気付くと自然から離れすぎている。
私達は、自然との適度な距離を保つ必要があります。

自然との適度な距離を保つために有効な方法が、ジャックや彼女にとってはフリーダイビングたったのかもしれません。

まとめ

この記事では、ドルフィン・マンの感想を書きました。
この映画から感じられることは、人それぞれだと思います。

映画からのメッセージといった難しいことは考えずに、純粋に映画を楽しんで下さい。

Good luck!

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