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からくり儀右衛門は江戸時代の凄腕ハッカー【東芝の創始者】

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記事の内容


この記事では、江戸時代の凄腕ハッカーであるからくり儀右衛門を紹介しようと思います。
からくり儀右衛門は、東芝の創始者でもあり、江戸時代に数々の発明をした人です。

からくり儀右衛門とは

からくり儀右衛門は、本名を田中久重(ひさしげ)と言います。
1799年生まれの江戸時代の技術者で、東芝の創始者でもあります。
天才的なからくり人形師で、様々な製品を開発しました。
技術に対して深い知識をもち、数々の技術的な課題を解決しているので、ハッカーと言っても差し支えないと思います。

30代前半までの人生

久重は、若い頃は、からくり人形の興行をして暮らしていました。
有名な作品の一つに、茶酌娘という有名な茶運び人形があります。
お茶をお客の前まで運ぶと自動的に止まり、客がお茶を持ち上げると、180度ターンして戻ってくるというものです。

他には、文字書き人形もあります。
人形が筆で、「寿」「松」「竹」「梅」といった文字を描きます。
筆圧を制御することができたので、筆文字のトメやハネといった細かい部分まで表現できます。

35歳で無尽灯を作成

天保の改革で風紀の取り締まりが厳しくなり、興行を断念しました。
それでも、めげることはなく、今度は無尽灯や懐中燭台を作成して大ヒットさせました。
無尽灯は漫画の「仁」に出てきました。

無尽灯

懐中燭台

50歳になって一年かけて万年時計を作る

久重の代表作が万年時計です。
和時計は、西洋時計にはない難しさがあります。
西洋の時計は一日が24時間なので、時計の針を一定の速度で動かせばいい仕組みです。
でも、江戸時代のシステムは一日が24時間ではありません。
日の出と日の入りを基準にして、昼を6等分、夜を6等分するシステムです。
これは太陽とともに暮らす江戸時代の人にとっては、都合のよいシステムです。

ただ、欠点は6等分された1刻の長さが、季節によって変わることです。
つまり、以下のようになります。
日の長い夏は、昼間の1刻が2時間半。
日の短い冬は、昼間の1刻が1時間半。

和時計を作る時には、これを考慮して作る必要があります。
そして久重は、これを手動で調整することなく、自動で動き続ける時計を作成しました。
なお、一度、ゼンマイを巻き上げると、220日は動き続けたそうです。

55歳になって佐賀藩で研究開発に関わる

55歳になってからは、佐賀藩で研究開発職についていました。
西洋技術を学んで、それを国産化することを目的としていたようです。
ここでは、アームストロング砲、蒸気機関、電信機といった、当時では最高峰の技術を手掛けていました。

アームストロング砲

76歳で東芝を設立

久重の好奇心は76歳になっても、終わることはありませんでした。
明治8年に、銀座に、のちの東芝となる電信機関係の田中製造所を作りました。

久重のエピソード

労働時間が長い

久重は、独身の頃も家族を持ってからも、研究や制作ばかりしていました。
睡眠時間は、毎日、3時間程度だったそうです。

製品に妥協をしない

ただ、和時計を作るだけならば、万年時計のような凝ったものを作る必要はありません。
1回、ネジをまけば、220日間を動かすためのゼンマイに対するこだわりだったり、美しい装飾やデザインに対してもこだわりを持っています。
機能面とデザイン面の2つにおいて、こだわりを持っていたことがわかります。

年齢は関係ない

上記の内容を読めばわかるように、久重には年齢は関係ありませんでした。
当時の50代と言えば、すでに高齢のはずですが、それでも精力的に活動をして新しい技術を学んでいます。

やり甲斐が全て

晩年、久重がお金に困らなくなってからは、お金に関係なく、自分が面白いと思った仕事を手掛けていました。
難しい依頼が製造所に舞い込んできた時に、弟子達は採算が合わないという理由で断っていたそうです。
それは、経営者としては当然のことです。
でも、久重は、弟子達が断った仕事を個人的に引き受けるといったことをしていたそうです。

まとめ

久重は、とりあえず健康であったことは間違いありません。
これだけ働いて長生きできるのは、羨ましいことです。

技術面では、手掛けている範囲が本当に広いなと関心します。
電灯、時計、蒸気機関、大砲とこれだけのことを手掛けられる人は、久重以外にはいないと思います。

現代のソフトウェア開発では、開発工程によってエンジニアが別であることが一般的です。
でも、久重を見ていると、自分の技術力と好奇心に壁を作るのはバカバカしく思えてきます。

最後に、久重は、何よりも技術に対する情熱が素晴らしいです。
今どきの大手で働く日本人の開発者だと、30代になったら手を動かさなくなって、管理職になるのが一般的だと聞いています。
それに比べて、久重は70代になっても手を動かし続けました。
私もこのような技術者でありたいと思います。

久重のことをもっと知りたい方は、こちらの本を読んでみて下さい。

 

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