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桜井章一と羽生善治の対談を読んで【書評】

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記事の内容


この記事では、桜井章一さんと羽生善治さんの対談本である「運を超えた本当の強さ」の書評を書いていきたいと思います。
桜井章一さんの話を聞いていると、胡散臭い人だと感じるかもしれません。
でも、桜井章一さんの話を聞いている人は、羽生善治さんであり、二人は真面目に不思議な話をしています。
その不思議に世界に、少しだけでも触れてみて下さい。
ちなみに、桜井章一さんは、サイバーエージェントの社長である藤田さんの麻雀の師匠でもあります。

見えないものを見る

以前、頭を洗つてくれている女の子に、ふと彼氏がいるんだなということが感じられて、彼氏いるのか?」と聞いたことがありました。
女の子は「いや。いません」と言うから、「嘘つけ、○○って言うんじゃないのか?
八王子に住んでいるんだろう?」と言うと、「えっ?なんで分かるのですか?」という顔になっていました。
そのときは彼氏の名前まで当ててしまいました。
女の子は「どこで聞いたのですか?誰にも言っていないのに」と、しきりに不思議がっていましたけど。
こうやって情報がまったくないものをポンと言い当てて、遊ぶのが好きなんです。

こういった話を聞いても、「本当かよ?」と普通の人は思うはずです。
私も、ちょっと信じ難いなとは思います。
ただ、麻雀プロの伊藤優孝氏が、「桜井さんは超能力者」とも言っているので、桜井さんは何らかの不思議な能力を持っているのかもしれません。

「こんなことができる人もいるんだ?」と知っているだけでも、世の中の見え方が変わるかもしれませんね。

自然と一体化する

その亀が、海で泳いでいる自分の下で泳いでいる。
そうすると、そこに人間の形で入っていってはいけません。
亀が下にいるなと思ったら、しばらく自分も亀のように上のほうで泳ぐ。
そして私のほうを、亀と同化させていきます。
そうしたら下にいる亀が、「来てもいいよ」と言ってくれているように感じたので、入っていったのです。
そうやって亀は一時間くらい遊んでくれました。

亀が話すわけはないので、「来てもいいよ」というのが、何を意味するのかは私にはわかりません。
ただ、これから海に入る時は、「動物の気配」にも思いを馳せながら泳いでみたいと思います。

勝ちが全てではない

麻雀の世界では汚いことをしたほうが勝つことが少なくない。
それと同じで実際の社会でも、汚いことをして成功した人が多いんだと思います。
でも、そんな勝ち方に意味はありません。
とくに勝負の世界は、そういった人間の汚さが凝縮して出てくることがある。
そういうところで、羽生さんは将棋に勝つことが本当に正しいのか、ということにぶつかってしまったのだと思います。
それで、勝ち負けを超越して、価値を探すというよりは、「意味」を探されているのではないかと感じました。

「勝つことが全てではない」という価値観が、私は好きです。
桜井さんが仰るように、「汚い勝ち方」に、あまり意味があるとは思えません。
これからは、AIが発達してくるので、ますます「勝ち負け自体の価値」は減っていき、過程が問われるようになるはずです。

そういえば、桜井さんは、2018年のワールドカップの日本とポーランドの試合に対しても批判をしていました。
試合に負けているのに、途中でボールを動かさないという行為は、「決勝トーナメントに上がることが全て」という価値観であり、あまり美しい行為とは言えません。

土に還る

私自身は、素人という感覚でいたいんですよね。
何か、「素人」にしがみついていたい。
私がよく使っている言葉のひとつに、「土に還る」というものがあります。
「天高く凧が上がって、夕暮れに上に還る」と。
その「土に還る」という思いがあることで、思い上がらずに、等身大の気持ちでいられるんです。

「土に還る」というのは、「謙虚であれ」という意味だと思います。
私はプロフェッショナルなスキルを持ってはいますが、常に、「上には上がいる」という気持ちを忘れずに、謙虚であり続けたいと思います。

進歩を疑う

科学や経済で人の社会が大きく進歩してきたという考えには、大きな違和感がありますね。
だから我々は「遅れていこう」と思っています。
ふつうは考えてやるのですが、麻雀も考えないで打とうと。

知識をどんどん足していけば、前に進む、進歩するというのは本当なのか?
という思いがありますね。

IT技術者だと、最先端の技術に触れる機械が多く、「進歩こそ善」だと信じ込んでしまいがちです。
私も、少なからず、そう思っているところがあります。
でも、「自分自身を疑う気持ち」も忘れずに、持ち続けようと心掛けています。
相反する思想を持っておくのは、自分自身のバランスを取る上で大事なことです。

"時間"ではなく"時"に生きる

時間の中で生きていると、時間の中で生活していることになります。
たとえばインドネシアとかに行くと、時間という感覚がない、海の人がいます。
日にちもない、時間もない。
そういう人を見ているとすごくうらやましい。
"時"と、時間とは違います。時は「今」、時間はある程度、何時間とか幅があるもの、数的に表わされるものです。
時は「今」ですから、数的ではありません。
だから私は、時間よりは、"時"に生きるほうがいいと思っています。

日本人は、時間に追われている人が多すぎる印象です。
インドネシアの田舎に住む人と、先進国の日本で住む人では、時間の使い方が違うのは当然です。
だとしても、たまには日本人もゆったりとした時間の中で、無為に過ごすことがあってもいいのではないかと思います。

「なにもない」ことこそ豊か

パラオのその17人や2人の島には、学校も店も病院も何もありません。
お金もないでしょう。
食べ物は自然が豊富ですから、あるのでしょうね。
野菜もそこに生えている植物を食べているし、果物もある。
我々のように、物やお金を蓄えるという 気持ちはまったくない。
植物や動物を取って食べるだけだし、多くは取らないから、生き物がいなくならない。

ひるがえって今の日本はいろいろなものがたくさんありますが、それが本当に豊かなことなのか。
実は「なにもない」ことこそ、本当に豊かなんだということをみんなもつと感じて欲しいと思いますね。

自然が豊かで、年中、温かいパラオと日本では、生活が違うのは当たり前です。
パラオの生活はいいことばかりではないはずだし、医療が整っていないので、住民の寿命は短いはずです。

それでも、日本人が、彼らの生活から学ぶこともあるはずです。
日本人は欲望に振り回され、物質的な豊かさを追い求め続けてきました。
でも、そろそろ、「物質的な豊かさ」が全てではないと気付くべきです。

まとめ

この記事では、不思議で抽象的な話をザックリと書きました。
書いている私自身も桜井さんを理解していませんし、読んでいる人にも理解して欲しいとは思いません。
それでも、「こういった考え方もあるんだ」と知っておくだけで、これからの人生において、何かプラスになることがあるかもしれません。

Good luck!

この記事は、この本を参考にして書きました。

桜井さんと藤田さんの対談本もオススメです。

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