記事の内容
この記事では、「PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則」の紹介をします。
著者は、レイ・ダリオという方で、アメリカにあるヘッジファンドを運用している有名な人です。
純資産は2兆円もあるそうです。
その方が、人生を生きていく上で、大事な原則について説明しているのがこの本です。
是非、手にとって読んでみて下さい。
子供には漫画版がいいかもしれませんね^^
目次
自分自身の原則を持つ
ダリオは、自分で自分自身の原則を作り出して、それを書き出し、それに基づいて行動することが大事だと述べています。
自分自身の原則を考える
私たちは誰しも自分の目標を持ち、異なる性格を持つから、それに合った自分自身の原則を選ばなくてはいけない。
1、何を望んでいるのか?
2、何が事実か?
3、2に照らし合わせて、1を達成するには何をすべきか決めようそれを謙虚に、オープンな気持ちで行おう。
そうすれば可能な限りベストな考えを得られる。
原則をもとに人間関係を作る
新たな人間関係を築くとき、どう付き合うかは、あなたの原則とその人の原則で決まる。
価値観と原則が同じであれば、仲良くやっていける。
さもなければ、つねに誤解と衝突に悩まされる関係になる。
自分の原則とは真摯に付き合おう
自分自信を素直に見つめて、言行一致させようと述べています。
どのような原則を選ぼうとかまわない。それが本物であれば。
つまり、あなたのほんとうの性格と価値観を反映していればということだ
最悪なのはまやかしだ。
まやかしだったら人の信頼を失い、あなたも自尊心を失うことになる。
だから原則を明確にし、「言行一致」させねばならない。
経済的な話
ニクソンショック
政府の言うことを鵜呑みにしなかったエピソードは印象的です。
このエピソードについては、私達は胸に刻んでおく必要があります。
政府が常に本当のことを言うとは限りません。
だから、政府高官が通貨切り下げは行わないと言っても、私は信じないことにした。
きっぱりと言うときほど、状況が深刻で切り下げが実施される可能性は高い。
金融緩和の話
この話はコロナショックの時と同じですね。
歴史から学べることは多いものです。
みんなが悲観的になり株を売るとき、その価格はものすごく低くなる。
そして状況を改善する行動がとられる。
案の定、FRBは金融緩和に踏み切り、株価は1974年12月に底を打った。
仕事について
この考え方は、これから就職や起業を考えている人に、是非、知って欲しいです。
利益を上げるのはよいことだ。
だが、やりがいのある仕事、かけがえのない人間関係を持つことははるかに素晴らしい。
ほんとうに望むものは何か、それがあなたの真の目的だ。
そこから始めて、それを手に入れるためには何が必要かに戻って考えるほうが賢いやり方だ。
お金は必要なものの1つだろう。
だが、唯一ではない。
そしてほんとうに欲しいものを手に入れるのに十分なお金を手に入れたら、もうお金はいちばん重要なものではなくなる。
リスクとリターン
リスクをジャングルに例えて、リスクとリターンの話をしています。
我々は、リスクとリターンを天秤にかけながら、何らかの選択をしなければいけません。
もしリスクを取って失敗したとしても、それを見直して、もう一度ジャングルに進もうと言っています。
素晴らしい人生を過ごそうと思えば、危険なジャングルを横切らなくてはならない。
今いるところで安全に普通の生活を送ってもいい。
すごい人生を求めてジャングルを横切るリスクをとってもいい。
どうやって選択するか。
考えてみてほしい。
私たちみんな、何らかの形でその選択をしなくてはならないのだ。
重要なのは、その失敗から得られた教訓を積み重ね、謙虚さを身につけ、徹底的にオープンになること。
それで成功のチャンスは増す。
そして突き進めばいい。
様々な人間にあって知見を広げよう
我々は、「お金と人間の性格」とを繋げてみてしまいがちです。
でも、それでは良い選択をすることができないと言っています。
色々な場所にいって、色々な人達と話して、様々な価値観を知りたいなと思わせられる話です。
面白い場所で面白い人々を知り、彼らの目を通じて世界を見るのがとても楽しい。
彼らが金持ちか貧乏かは関係ない。
パプア・ニューギニアで出会った先住民の目から人生を見るのは啓蒙的な体験だった。
このような出会いから、偉大な人間、ひどい人間というのは、富など通常使われる成功の物差しとは相関しないことを学んだ。
その人の立場に立ちその人の目から物事を見ずに人を判断してしまうと、その人の置かれた状況を理解する妨げになるし、賢いことではないと学んだ。
なぜ人が自分とは異なる見方をするのか理解しようとする好奇心を持ってほしいと思う。
見方が豊かになればなるほど、何をすればよいか決める手助けになるだろう。
他人と議論する時
心構え
議論する時の心構えを説いています。
少し間をおいて、ゆっくり考えるというのは大事なことですね。
岐路に立たされ、2つの正反対な選択肢から1つを選ばなくてはならない。
1)問題や人の弱みを探して表面化し、率直に対処するために、徹底的に事実に基づいていくか、
2)ハッピーで満足した社員を求めるか。
2つの相反する選択に直面して、できる限り両立させたいときには、ゆっくり考えることだということを思い出した。
相互に同意することで、もっとも重要なのは次の3つだ。
1.自分の考えを正直に話そう。
2.よく考え抜いて反対意見を言おう。理解すれば意見は変わるかもしれない。
3.意見の違いが解消されなかったら、あらかじめ決められた方法(投票、決定権限を持つ人を明確にするとか)で決定して、嫌な思いを残さずに次に進めるようにしよう。
2分間ルール
上手く話が進まない場合には、2分間ルールはいいなと思いました。
私も、会議が上手く進行しない場合には使ってみます。
また、「2分ルール」をお勧めする。
双方が十分時間を使って考えを述べられるように、2分間は相手を遮らずに話させるルールだ。
こういうやり方をしたら時間がかかると心配する人がいる。
異なる意見を調整するのには時間がかかるものだ。
自分の弱みに直面した時
自分の弱みとの付き合い方について書かれています。
1は、最悪な選択肢だそうです。
自分の弱みに直面したとき、4つの選択肢がある。
1、否定する(多くの人がやることだ)
2、受け入れてそれを強みに変えるよう努力する(変わるかどうかは、能力次第だが)
3、弱みを受け入れ、それを回避する方法を探す
4、あるいは、追求する目標を変更するどの選択肢を選ぶかは人生の方向を決めるのに極めて重要だ。
目標の設定方法
目標設定のための大事なことが書かれています。
全部は難しくても、3番ぐらいまでは考えてみるといいかもしれません。
1、優先順位をつける:何でも望むものは手に入れられるが、すべてを手に入れることはできない。
2、目標と欲望とを混同しないこと。
3、目標と欲望を調整して、人生でほんとうに求めるものは何かを決めるように。
4、成功のシンボルと成功を間違えないように
5、達成できそうにもないからといって目標から外さないように。
6、大きな期待から大きな能力が生まれる。
7、「柔軟な態度」と「自己責任を全うする気持ち」があれば、成功しないわけはない。
8、挫折にどう対処するかを知ることは、前進の方法を知るのと同じくらい重要だ。
二人の自分がいることを理解しよう
二人の自分の仕組み
人間の脳の仕組み上、人間には二つの感情があります。
一つは野蛮な脳で、もう一つは高度な人間らしい脳です。
誰しもが、人生の様々な場所で、突然、自分の感情が昂ぶったことを経験したことがあるはずです。
その時に表に出てきているのは、低次元な自分です。
低次元な自分の存在を知っていることは、今後の人生を生きる上で大きな助けになるはずです!
心の奥底に潜む欲求や不安は、扁桃体のような頭脳の原始的な部分に存在する。
同時に、高次元の意識は大脳の新皮質にある。
ジキル博士とハイドのようだが、高次元の自分は低次元の自分に気づいていない。
この戦いはどこにでもある。
注意して見れば、人間の頭脳の異なる部分が互いに口論しているのが見えてくる。
たとえば、誰かが「自分自身に腹を立てている」とき、彼の前頭前野は扁桃体(あるいは、別の低次元の脳の部分)と口論しているのだ。
「論理的・意識的な自分」と、「感情的・潜在意識的な自分」とが互いに戦っていることが理解できれば、2人の自分が、他人、そして他人の中に潜む2人の「彼ら」に対応するのがどんなものか想像がつくだろう。
低次元のほうは攻撃犬のようだ。
高次元の自我が理解しようとしているのに、戦おうとする。
これはとてもややっこしい。
人は低次元の獣が存在することを知らない。
それが人の行動を乗っ取ろうとしているとはよもや思わない。
二人の自分のコントロール
自分の行動は、どちらの自分によってコントロールされているか、たまに確認してみるといいかもしれません。
「低次元の自分」にコントロールされている行動は、なるべく減らしていきましょう。
意識していなくても行動をコントロールしている。
どのように機能するか。音でも目に映るものでも、たんなる虫の知らせでもいい。
何かで腹が立つと、扁桃体は闘争・逃走反応の用意をするよう私たちの体にメッセージを送る。
心拍数が上がり、血圧が上がり、息遣いが荒くなる。
口論をしているとき、不安に対するのと同じような身体反応(たとえば心拍数が上がるとか、筋肉が緊張するとか)になることに気づくことがあるだろう。
頻繁に何かを繰り返せば習慣となり、それによってコントロールされるようになる。
よい習慣は「高次元の自分」が望むことをする。
悪い習慣は「低次元の自分」によってコントロールされ、「高次元の自分」が望むことを妨げる。
脳のこの部分がどう働くかを理解すればよい習慣を作ることができる。
「低次元の自分」に、正しい習慣を身につけるよう親切に粘り強く訓練しよう。
高次元の自分がコントロールを得るためには低次元の自分と戦う必要があると以前は考えていた。
だがやがて、子供にこういうふうにするんだよと教えるように、意識下の感情的な自分に、愛情をこめ親切に粘り強く正しい習慣が身につくように教えるほうが効果的だとわかってきた。
事実を探す
事実を求めることは大事だと著者は述べています。
コロナのワクチンの効果に関して、「何が事実なのか?」ということを確認せずに、ワクチンを打っている日本人が多くいました。
そして後になって、「あれ?なんだかおかしいぞ」と思った人達もいるはずです。
人生で大事なことは、常に事実ベースで確認しましょう。
人生で唯一大きな選択は、事実を求めて戦う気があるかどうかだと思う。
何が事実かを探すことは、幸福になるために不可欠だと心底信じるか?
人間はみんなで作業すると楽しい
私達の脳は、みんなで作業した方が楽しく感じるようにプログラムされているそうです。
神経科学者、心理学者、進化論者はみな、人間の脳は社会的協力と楽しさを必要とするように組み込まれているという点で意見が一致する。
私たちの脳はそれを求める。
それがあると、もっとよく発展する。
社会的な協力からかけがえのない人間関係ができると、より幸せに、より健康に、そしてより生産的になる。
全体のパイを大きくしようとして一緒に働くことから得られるものは、私欲で得るものよりも大きい。
「パイ」の大きさだけでなく、脳の中に組み込まれた心理的な報酬が大きい。
そして、私たちはもっと幸せに、もっと健康になる。
物事の解決方法
人生には様々な障害があります。
その時に、どう対応するかのプロセスを決めておくことは大事ですね。
優れたパートナーシップとは、パートナーが異なる意見を持たないことではない。
健全な関係では異なる意見があって当たり前だ。
問題は、異なる意見を表に出し、うまくわかり合えるかどうかだ。
意見が分かれたときに効率よく、明確に解決するはっきりとしたプロセスを持つことは、ビジネス、結婚、その他のパートナーシップで不可欠なことだ。
まとめ
この記事では、「PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則」の一部を紹介しました。
ここに書かれていること以外にも素晴らしいことが沢山、書かれています。
興味がある人は、是非、本を読んでみて下さい^^
▼ この記事は、これらの本を参考にしました