でも、最近は35歳を過ぎてもコードを書き続ける人もいるという話も聞いています。
10年後の2030年には、日本人は何歳までコードを書き続けていますか?
記事の内容
IT業界は、過去に前例がないので、これから働き方が作られていく業界です。
そのため、予測は難しいのですが、経済産業省が作っている資料をもとにして、2030年のエンジニアの就労状況を説明していきたいと思います。
結論から言うと、2030年頃にはエンジニアは最大で79万人が不足する可能性があるとも言われているので、エンジニアは50歳になっても現役だと思います。
エンジニア数の推移
経済産業省の資料を元にして、2010年、2020年、2030年におけるエンジニア数をグラフにしました。
2010年(青色)
エンジニア数の合計が89万人です。
プログラマー35歳定年説が一般的だった時代です。
40歳未満のエンジニアが多いことがわかります。
40代のエンジニアもいますが、50代になると流石にガクッと減っています。
ちなみに、40代以上のエンジニアがコードを書いていたかどうかは、定かではありません。
2020年(赤色)
エンジニア数の合計が92万人です。
25-29歳から45-49歳までのエンジニア数が、全て12万人以上になっています。
50-54歳でも10万人ものエンジニアがいます。
2010年の頃に50-54歳で働いているエンジニアは5万人なので、2010年と比べると倍以上に増えています。
2030年(黄色)
エンジニア数の合計が85万人です。
25-29歳から45-49歳までのエンジニア数が、全て11万人以上になっています。
少子高齢化のせいか、ムラがなく、ほとんど全ての年代にエンジニアがいます。
50-54歳が10万人で、55-59歳でも8万人ものエンジニアがいます。
資料によると、2030年にはIT人材の3割が50代以上になっています。
資料にある怪しい数字
経済産業省の数字を見ていて、「ホンマかな?」と思うのがエンジニアの数です。
このグラフによると、エンジニアの不足数は高位シナリオで79万人です。
ただし、この2020年から2030年の間に減るエンジニアの数は、たったの7万人とされていますが、私はその数字の信憑性に疑問を持っています。
もしかしたら、経済産業省は「エンジニアの定義」を曖昧にして言葉遊びをしているだけなのかもしれません。
私がそう考えた理由を述べておきます。
一般的には、コードをシッカリと書けるエンジニアは、年齢とともに激減していきます。
資料でエンジニアの数の推移を見てみます。
2020年において、20代から40代のエンジニアの総数が664,000人です。
2030年において、30代から50代のエンジニアの総数が518,000人です。
経済産業省は、2020年からの10年間で、15万人の現役エンジニアが辞めると予測しています。
この数字は、2020年に40代以上のエンジニアが38万人もいることを考えると、相当に甘い数字に思えます。
この計算では、4割ぐらいの人がエンジニアを辞めることになっていますが、現実では7割ぐらいが辞めるのではないでしょうか?
私の感覚だと、加齢と共に多くのエンジニアが、エンジニアらしい仕事をしなくなっていきます。
ということで、もし私の感覚が正しければ、このグラフにおけるエンジニアの供給数はかなり甘い数字なので、エンジニアの不足数は79万人をはるかに越えるはずです。
スキルのあるエンジニアは50歳でも楽に働けるかもしれない
経済産業省の数字とグラフを見てわかったことは、以下の2点です。
ここがポイント!
- 2010年の頃は、50代のエンジニアは、ほとんどいなかった
- これからは、国は40歳以上の人にもエンジニアとして働いて欲しいと考えている
さらに、私の意見を述べます。
個人的な予想
- 35歳以降になると、多くのエンジニアが新しいことを覚えようとしない
- 35歳以降になると、コードを書くことを諦める人達が多い
上記の4つのポイントを総合して考えると、2030年には、エンジニアの数は経済産業省の試算よりも、さらに足りなくなるはずです。
ということは、普通に努力をして、新しい技術にキャッチアップできるエンジニアは、50代になっても活躍できそうです。
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