記事の内容
この記事では、歴史や戦前の価値観に関して私が出版した本を紹介します。
日本人が太平洋戦争に突入した5つの要因
歴史を学ぶとき、誰もが一度は「なぜ日本人は太平洋戦争を始めたのか?」という疑問を抱くはずです。
しかし、それについて調べてみても、なかなか納得のいく答えに出会うことはできません。
多くの場合、欧米の視点からの解釈や、「軍部が悪かった」といった自虐的な説明です。
もしくは反対に「日本はアジアの開放のために戦った」という勇ましい説明です。
しかし、それらは「なぜ日本は太平洋戦争をしたのか?」という問いに、本質的に答えたことにはなっていません。
現代の日本人は非常に平和的ですし、江戸時代の日本人もまた平和的でした。
江戸時代の260年間、日本は鎖国政策をとり、ほとんど外国と関わることなく、国内で平穏な暮らしを続けてきたことは広く知られています。
では、明治・大正・昭和初期に生きた日本人だけが好戦的だったのでしょうか?
私はそうは思いません。
日本とフィリピンの戦前の歴史
この本では、神戸大学附属図書館がデジタルアーカイブで公開している日本とフィリピンに関連する記事を紹介します。
時代は1910年〜1943年ぐらいの間です。
プロパガンダに関係ない当時の状況がよくわかる一次史料です。
南方紀行
この本は吉川英治が昭和18年1月に書いた「南方紀行」を少しだけ読みやすくして電子版にしたものです。
本の内容は、吉川英治が東南アジアを20日間ほど旅して、その時に観たことや聞いたことをまとめたものです。
昭和18年1月とは1943年1月で、ミッドウェー海戦の半年後ぐらいなので、戦局としては少し苦しくなっていた時期です。
本ではソロモン海戦のことに触れられているので、その少し後に旅したようです。
少年に語る
この本は、昭和十一年の一月に出版された「少年に語る」という本を基にして復刻しました。
内容は、松岡洋右氏が大連にて行った講演を文字起こししたものです。
ひょっとすると、松岡洋右氏が講演されたのは昭和十年ぐらいだったのかもしれませんね。
昭和十一年とは西暦1936年で、太平洋戦争が始まる1941年の5年前に出版された本ということになります。
本書の内容は非常に素晴らしいのですが、当時の基礎知識がないと、よく理解できないこともあるかと思います。
ですから、まずは時代背景について簡単に説明していきたいと思います。
松岡洋右孝行美談
この本は、戦前、小学校5、6年生の女の子を対象にして書かれた短いコラムです。
主に、松岡洋右氏と母親の二人の関係性について書かれています。
当時の人達の考え方がよくわかる良本です。
國威は内より外へ
この書籍の内容は、昭和4年(西暦1929年)に文部省が出版した本に、新渡戸稲造が書いたものです。
本書より抜粋
生をこの世に亭くる者はまづ以て人として守るべき天地の公道を歩まねばならぬ。
日本の國土に生れた者は、日本の祖先と、國家と、同胞にする対する義務を免れない。
昭和の時代に日本人として生を営む者は、棄つべからざる新舊の重荷を負ふて、遠き道を行くの覚悟を要する。
生きとし生ける者にして空しく生きつつある者はない。
その住む時代と場所に感じ、貴賤、貧富、老若、男女、賢愚共に獨自の使命を持ち、甲の使命を乙に転嫁するを許さぬ。