今回は、「日本社会は女性の出産をどこまで考慮するべきなのか?」というテーマについて書いていきたいと思います。
ちなみに、最後まで読んでも何か正しい回答を得られるわけでありません。。。
記事のキッカケ
今回、この内容を書こうと思ったキッカケは、この記事と一連のツイートです。
元記事は「女の子が憧れる職業」1位はケーキ屋さん…それでも有名パティシエが男性ばかりなのはなぜ?」です。
休みの日もなにかしらの下ごしらえをするし、新商品の試作や勉強なども必要となろう。
ようは長時間労働の立ち仕事が毎日続くのだ。
このような事情から、熱心な女性のシェフパティシエが身体を壊し、店を開けられなくなったという話も耳にする。
この記事に対して、ちょっとした成功の話ならば、男女差を持ち出すべきではないと私は発言しました。
(ちなみに、プロ野球選手や棋士といった特別な成功は、また別の話です。)
まぁ、何が言いたいのかと言えば、男女関係なく、20代の内に頑張ればそれなりの成功はできるし、頑張らなければ男女関係なく成功できないというだけの話です。そこに男女差を持ち出すのは止めましょう。ナンセンスです。
— ジョージ(セブ島のエンジニア) (@monkey_d_george) February 13, 2021
それに対して、えとみほさんがツイートしてくださったのが始まりです。
確かに「男女問わずがんばれ」は間違いないと思うのだけど、性差を無視して頑張っても望む場所には行けない気がしている。 https://t.co/Z2aIu6PKUm
— えとみほ👋 (@etomiho) February 13, 2021
えとみほさんとの対話の中で私は、「女性は出産があるので男性より人生の選択肢が一つだけ多いけど、それだけの話ですよね?」と発言。
その意見についても、えとみほさんから返信を貰いました。
その発言によると、女性は出産を「いつか通る道」と考えているそうです。
私は、この文章を読んでビックリしました。
なぜならば私は、「日本人女性はあまり出産をしたくないんだな」と考えていたからです。
「あんたは女性のことを知らないんだな」と言われればそれまでですが、普通にそう思っていました。。。
何で、私がそう思っていたのかについては、後述します。
ちなみに、こんな私でも、フィリピン人女性は子供を産みたがっているとは理解していますよ!
なるほど...男性ってそんなふうに女性を見ているんですね。多くの女性にとって出産って、物心ついたときから「いつか通る道」と漠然と思っていて、進路選択にもそれが影響してたりします。薬剤師や看護師を選ぶ人が多いのも、キャリアの中断後も働き続けたいからっていう理由だったりします。
— えとみほ👋 (@etomiho) February 13, 2021
昭和と令和の価値観の差
えとみほさんのツイートに、「女性は物心がついた時から子供を産むことを意識している」というものがあります。
この事実について私は知らなかったものの、これは男性でいう、「大人になったら一家の大黒柱にならねば!」と同じ価値観だなということは即座に理解することができました。
日本社会において、女性に対して刷り込みがあるように、男性にも刷り込みがあります。
これは、いわゆる昭和の価値観とも言うべきものです。
つまり、日本社会にはまだ、昭和の価値観が残っているのでしょう。
昭和の価値観を図にすると、以下のようになります。
そして、その価値観に反対したのが女性です。(と私は認識しています。)
その結果、男女雇用機会均等法をキッカケにして、昭和のモデルが崩れ始めて以下のようになりました。
その令和モデルの主な特徴は3つあります。
- 家庭のことは夫婦二人でおこなう
- 出産は女性がおこなう
- 介護はアウトソーシング
でも残念ながら、日本社会は「昭和モデル」から「令和モデル」へは、スムーズに移行できていません。
その理由についても説明します。
昭和の男女の生き方
なぜ、「令和モデル」にスムーズに移行できていないのか?
その理由を知るためには、まず最初に昭和と令和の男女の生き方について知る必要があります。
「昭和モデル」を遂行するためには、ある重要な条件が必要になります。
それは、全ての女性が結婚をしなければいけないということです。
なぜならば、昭和モデルには「女性がお金を稼ぐ」という手段が用意されていないからです。(パートぐらいはありますけど)
女性は結婚をしなければ生活をしていくことができません。
そのため、女性は意にそぐわない結婚もしなければいけませんでした。
一方で、男性も結婚をして家族を養わない限りは、一人前とみなされることはありませんでした。
ちゃんとした会社だと、結婚をしない限りは、会社で出世することもできませんでした。
このような時代ですから、社会には男女が結婚できるように、いくつかの場が用意されていました。
近所のおばちゃんや会社の上司は、若者にお見合いを紹介してくれました。
また会社には、男性の結婚相手として、一般職の女性が採用されていました。
このような社会的なお膳立て(圧力)の甲斐があって、多くの昭和の男女は結婚できていたのです。
一見するといい社会のようにも思えます。
でも、メリットがあればデメリットがあることも忘れないで下さい。
昭和の男女には、あまり自由がありませんでした。
男性は結婚して妻子を養い、女性は家事・育児をするという以外の選択肢がなかったのです。
大事なことなので、昭和の価値観のメリットとデメリットを箇条書きにして書きます。
男性のメリットとデメリット
- 男性は誰でも結婚して、妻子を持つことができた
- 男性は結婚をしなければ、出世することもできなかった
- 男性は、フラフラするような人生を選ぶことはできなかった
女性のメリットとデメリット
- 女性は誰でも結婚をして出産することができた
- 女性は結婚をしないと、生きていくことができなかった
- 女性は、フラフラするような人生を選ぶことはできなかった
一方で令和の価値観を考えてみて下さい。
男性は結婚をする必要もないし、正社員になる必要もありません。
YouTuberとして生きていても、世間に認知されるようになりました。
30代ぐらいになって、タイやフィリピンでフラフラしていても誰にも文句は言われません。
女性は、大して好きでもない人と無理して結婚する必要もなくなりました。
日本人は、誰でも自由に自分の人生を歩むことができます。
私は昭和の価値観も悪くはないと思うのですが、令和の価値観も意外と好きです。
なぜならば、選択肢が広ければ、結婚も含めて自分が好きな人生を選ぶことができるからです。
令和を生きている私達は、令和型でも昭和型でも、自分が好きな人生を自由に構築することができます。
そして、その「自由」こそが、日本人の男女を「令和モデル」へと移行するのを阻んでいる理由です。
日本人は、「結婚しない自由」や「出産しない自由」を手に入れてしまったのです。
日本社会で女性は出産をするべきなのか?
現状を説明したところで、女性の出産について考えてみます。
今、問題とされている事は、出産が女性にしかできないということです。
男性も出産ができれば、何も問題ありません。
また、人口子宮みたいなものがあっても、問題は解決するかもしれません。
でも、そういった手段がないから問題だとされています。
ところで、女性が出産しない(できない)と何が問題なのでしょうか?
タブー視されているのかもしれませんが、私はそれについても分解して考えるべきだと思います。
考えられることをいくつか挙げてみます。
- 日本の人口が減ると、社会が崩壊する
- 日本人の人口が減ると、なんとなく寂しい
- 女性は子供を産みたいと思っているのに、子供を産めないのはおかしい
それについて私なりの考察です。
日本の人口が減ると、社会が崩壊する。 → 移民を入れたら解決。
日本人の人口が減ると、なんとなく寂しい。→ 気持ちはわかるし、俺も寂しいけど、数千万人の日本人の血筋は残るから大丈夫。
最後のこれは、どう考えたらいいんでしょうか?
ちょっと順番に考えを整理してみます。
女性は子供を産みたいと思っているのに、子供を産めないのはおかしい
1、そもそも、女性は本当に子供を産みたいと思っているんでしょうか?
残念なことに、私は日本で、「女性が子供を産みたいと思っている」というメッセージを見たり聞いたりしたことがありません。
「出産は辛い」「子供は一人でいい」「女性は子供を産む機械ではない」といった出産に対するネガティブなイメージの発言ばかりを目にします。
もし、女性が子供を産みたいと思っているならば、もっと明確なメッセージを女性側から発信するべきでしょう。
また、統計的な数字を見ると、日本では出生数が80万ぐらいに対して、堕胎数が16万もあります。
さらに最近では、薬による堕胎も承認されるそうです。
それらの事実を踏まえた上で、「女性は子供を産みたいと思っている」ということが、事実かどうかはちゃんと確認して欲しいところです。
私の場合は、これれらの事実を見て、「日本人女性はあまり子供を産みたくないんだな」と理解していました。
ちなみにフィリピンでは、女性はわかりやすいメッセージを発するので、私でも、「彼女らは子供が欲しいんだな〜」と理解することができています。
2、次に、多くの女性が子供を産みたいと思っているのならば、社会を昭和型に戻すのはどうでしょうか?
多くの男性は、結婚してSEXをして、そして子供を手にしたいと願っています。(多分)
なので、「全ての女性が安心して子供を産みたい社会」を目指すならば、昭和型もありでしょう。
昭和型に戻れば、「男性の大黒柱にならないと」という想いと「女性の子供を産みたい」という2つの想いが満たされるので、それも悪くない気がします。
男女雇用機会均等法を廃止にすれば、それも可能になるはずです。
3、最後に、令和型のままで、何かいい解決方法はないのかと考えてみましたが、私には思いつきませんでした。
なぜならば、一部の日本人女性が子供を産まなくても、先に述べたように社会的には何も問題がないからです。
ということは、「子供を産む or 産まない」は女性のプライベートな問題だということです。
令和は、戦前のような「国策による子供を産めや増やせや」という時代ではありません。
そして女性自身も、「国のために子供を産もう」とは考えていないはずです。
ということは、やっぱり女性のプライベートな問題でしょう。
さらに言えば、男性側からしても、自分のパートナー以外の女性が子供を産もうが産まなかろうが、どうでもいいことです。
男性は自分の子供が欲しいと思っていますが、他人の子供に関しては無関心です。(多分、女性も)
「養子を取ってでも家を残す」という時代でもないので、その思考は当然の成り行きでしょう。
逆に、「女性が子供を産むことは公共の利益だ」と言う人がいれば、是非、その理由を教えて下さい。
これらを踏まえた上で、女性(とそのパートナー)は、出産についてはプライベートな問題として考えるべきだと、私は思います。
女性の出産とキャリア
女性のキャリアプランについても触れておきます。
「出産は女性にしかできないから、女性のキャリアプランについて国や会社が何か考慮して欲しい」というのは、多くの女性が望んでいることかもしれません。
でも、そんなことは、日本を社会主義国家にしない限りは不可能です。
なぜならば、会社とは利益を求めている人達の集まりだからです。
自分が会社の社長であることを想像してみて下さい。
もしくは、部長でもいいです。
男性の営業マンと女性の営業マンがいたとして、どちらを重宝しますか?
応えは単純で、長期的に営業成績がいい営業マンを重宝するはずです。
そこに男女差を持ち出す人などいません。
「男性だから出世させる」「女性だから出世させない」では、決してありません。
男性でも、成績が悪い人は出世することができません。
成績を残している人だけが出世できるのが、会社という仕組みです。
もう少し言えば、女性でも頑張れば出世できるのが、会社という仕組みでもあります。
育児や出産で1年ぐらい休んでいたとしても、それ以上のパフォーマンスを出していれば出世できます。
本当にそれだけの話です。
色眼鏡を外して世間を見て下さい。
「男性はズルい」と思いながら男性を見れば、全ての男性がズルく見えてしまいます。
最近、ある女性が、「既婚男性は身の回りの世話をすべて嫁にしてもらっているから、独身者にとってハンデ戦だ」と言っていました。
これを読んで私はビックリ仰天しました。
なぜならば、私は、「独身者の方が既婚者に対して優位性がある」と考えていたからです。
便利な家電製品のお陰で、家事の量はたかが知れています。
食事は全て弁当や外食で済ませることができます。
ということは、独身者はほとんどの時間を自己投資や仕事に費やすことができます。
一方の既婚者は、パートナーとの時間を色々と考慮しなければいけません。
つまり、「使える時間は独身の方が圧倒的に多いはず」だと私は考えています。
「既婚者は有利だ」などと考えたことは一度もありません。
でも、ある女性は、「既婚男性の方が有利だ」と考えているようです。
これは、色眼鏡をかけて男性を見ているからこそ、起こった勘違いでしょう。
色眼鏡でないとしたら、具体的に既婚男性の方が有利だと思う理由をタイムスケジュールを作って説明して欲しいものです。
最後に
改めて大事なことをいくつか書きたいと思います。
もし日本人女性が子供を産みたいと思っているならば、明確なメッセージを出すべきです。
「キャリアと出産の選択が難しい」と女性から言われても、男性側からは「女性の好きなようにして下さい」と言うよりほかはありません。
今の時代に、「女性はクリスマスケーキだから、25歳までに結婚するべきだ」なんて女性に言ったら、森さんなみの問題発言です。
男性は、目の前にいるパートナー以外には、女性にどうこう言う権利を持っていません。
さらに言えば、パートナーがいる男性は70%ぐらいしかいません。
それは男性の30%は、女性と対話する権利すら持ち合わせていないということを意味しています。
また、「日本政府は、女性が安心して子供を産める環境を用意してくれていない」という意見もあります。
でも、それは本当でしょうか?
日本と他の国を比べてみて下さい。
以下に書いたものが日本の特徴です。
- 医療費が安い
- 一時的に困ったら、生活保護がある
- 治安がいい
- 学校教育は、それなりにシッカリしている
- 餓死するようなことはない
- 路上生活者は、ほとんどいない
- 男性は働きもの
これだけの条件が揃っている国は、なかなかありません。
東南アジアにいけば、上記のほとんどが揃っていません。
他の先進国でも、治安が悪い国はたくさんあります。
そして、日本ほど男性が働く国は珍しいはずです。
だからこそ、日本には専業主婦が700万人もいるのでしょう。
これでも、「日本は女性が安心して子供を産める環境」ではないのでしょうか?
もう一度、ちゃんとよく考えてみて下さい。
そして、もしNoならば、「どうすれば、女性が安心して子供を産める環境になるのか?」について、提案して欲しいと思います。
最後になりますが、令和に生きる日本人は、世界的に見ても歴史的に見ても、ありとあらゆる選択の自由がトップクラスで保証されている方に分類されます。
そのため、日本人には是非とも、その選択の自由を謳歌して欲しいと私は願っています。
どういう生き方を選ぼうとも、それはあなたの自由です!
ちなみに、もし、「こんな素晴らしい解決方法や意見があるよ!」という人がいれば、是非、教えて下さい^^
批難も受け付けていますが、どうせなら具体的で根拠ある批難をお願いします。
せっかくなので、一緒になって、日本をもっといい国にする方法を考えましょう。
私からの質問は以下の通りです。
- 女性が子供を産めないと何が問題ですか?
- 女性が子供を産むことは公共のためですか?それとも夫婦のプライベートなためですか?
- 「男性の方が出世しやすい」と言う人は、その確かな根拠を持っていますか?
- 既婚者と独身者では、どちらがキャリアを積みやすいと思いますか?
- 日本は女性が安心して子供を産める環境ではないですか?
- もし、Noならば、どうすれば日本は女性が安心して子供を産める環境になりますか?
Good luck!
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