記事の内容
以下のツイートに対して、それなりに反響がありました。
もし私がCTOだったとしたら、いいエンジニアを雇うために、どういった組織作りをするか説明していきたいと思います。
エンジニアの組織作りは、気持ちだけではできなそう。仕事内容、お金、フレックス、リモートワーク、ストックなどの条件の内の2つぐらいが揃って、ようやく3年ぐらいは在籍してくれる気がする。でも、3つ以上を与えている会社も多いので、いいエンジニアを安定的に確保しようとすると3つは欲しいかも。
— ジョージ(セブ島のエンジニア) (@monkey_d_george) December 7, 2018
都内でのエンジニアの採用状況
2019年11月だと、Web系のエンジニアの採用状況は逼迫しています。
dodaによると、ITエンジニアの有効求人倍率は10倍ぐらいを推移しています。
これは、一人のエンジニアを10社が奪い合っているという状況です。
肌感ですが、5年以上の経験があるエンジニアの有効求人倍率は、もっと高い気がします。
なぜならば、私は10年ぐらいの経験を持つエンジニアですが、毎週のようにスカウトメールが来ます。
また、先日、フリーランスとして仕事を募集しましたが、それなりの高額で2社から内定を貰うことができました。
このように、スキルがあるエンジニアは、圧倒的に売り手市場になっています。
エンジニアが求める5大要素
エンジニアが求める主な要素は、以下の6つです。
ちなみに、PCのスペックというのは必要最低条件なので、書いていません。
仕事内容
仕事内容は、エンジニアにとって大事なところです。
なぜならば、今の仕事内容が、次の仕事に繋がることを知っているからです。
どういったプロダクトを、どういった技術で解決しているのかという点をエンジニアは気にしています。
今ならば、AWS、Dockerなどを使っている会社が人気です。
もっと尖ったことを求めているエンジニアならば、AIやブロックチェーンなどの技術を使っている会社で働きたいと思っています。
また、理想としては社会貢献をしている会社を好みます。
もしくは、エンジニアがその事業に対して、どれだけ共感ができるかです。
例えば、エロの技術よりは社会貢献をできる会社の方が、エンジニアにとっても喜ばしいはずです。
給料
都内での正社員エンジニアの給料は軒並み上がっています。
最近だと、できるエンジニアの年収は700万スタートぐらいが普通なようです。
フリーランスエンジニアだと、月収で90万ぐらいは普通に貰えています。
フレックスタイム制
コアタイムはあるにしても、それ以外の時間は、自由に働けます。
メルカリさんだと、12時から16時がコアタイムなようです。
リモートワーク
最近は、フルリモート案件の仕事も増えてきています。
たまに出社をする必要があるかもしれませんが、他の時間はずっと家で仕事をすることができます。
ストックオプション制度
グリーやメルカリで導入されている制度です。
従業員は会社が上場したさいに、相当のお金を手に入れられたはずです。
エンジニアの嗜好を分類します
エンジニアによって、嗜好が異なるので、それぞれのタイプを見ていきたいと思います。
上場前のメルカリ型
ストックで数千万円を狙うエンジニアです。
会社が上場して株を換金した後は、会社を辞めてしまうかもしれません。
Line、DeNA、サイバーなどの大手型
大手で働くエンジニアです。
こういった企業では、今は仕事内容、給料、働き方の三拍子が揃っています。
AIやブロックチェーンなどの新しい分野
新しい技術を使っている企業は、お金がないので給料が安い時もあります。
それでも、最新の技術を使いたいエンジニアは、ここを選びます。
自由な人
仕事内容よりは、働く場所を気にするエンジニアです。
例えば、東南アジアにいながら働きたいエンジニアとかです。
育児で家を離れられないエンジニアも、ここに属します。
お互いの条件がマッチすれば、長く働いてくれるかもしれません。
傭兵
給料や仕事内容に重きを置いて、様々な職場で働くエンジニアです。
愛社精神が少な目で、一つの企業に在籍する期間は短めです。
まとめ
今の日本、特に東京では大手の企業がゴッソリとエンジニアを採用しています。
メルカリが1,000人規模、Lineが2,000人規模で、エンジニアの採用を進めているという話も耳にします。
当然のことながら、条件で劣る他の企業は、エンジニアを採用することは難しくなります。
そうすると、他の企業は、どのタイプのエンジニアを雇ってどういった組織作りをするのかを考える必要があります。
例えば、ストックを配るとかでもいいのですが、ストックは「数年後に価値が出る」という意識が共有されないと、あまり効果がありません。
そのため、ストックに効果があるかどうかを、経営陣は考える必要があります。
エンジニアを採用しやすい環境を作るためには、「自由人や傭兵タイプと一緒に仕事ができる組織作り」をすることかもしれません。
「人が新しく入ってきても、既存のプロダクトにキャッチアップしやすい仕組み」や、「リモートで働く人でも問題がない仕組み」を作れば、それでもプロダクトは回るはずです。
また、面接体制についても改めて考えてみましょう。
昔、私が営業をしている時に気付いたのですが、「営業マンが連れてくる顧客の性格」は営業マンと似ていました。
それはきっと、「考え方や想いの共通している人」だからこそ、仲良くなれたからだと思います。
同様のことが面接でも言えるはずです。
きっと、面接官の想いや考え方に共感したエンジニアは、入社してくれる可能性が高いのではないでしょうか?
そして、会社が求めている事と応募者の希望をすり合わせて、どうやって応募者を現場で活かせるかを一緒に考えましょう。
一緒に考えることは、スキルセットだけである必要はありません。
人生観、家族のことなどを含めて話を聞くのもいいと思います。
例えば、育児や介護で忙しいから、リモートが望ましいという話であれば、それを会社側が受け入れるというのも一つの考え方です。
そうして、お互いにメリットがあると思えたら両者の関係が長続きするはずです。
Good luck with your engineer life!
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