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「世界最先端、最高の戦略」を読んで

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エンジニアが自分の将来を考える上で、未来を予測することは非常に大事です。
今回は未来を考える上で、最も重要な企業であるAmazonについて書かれている本を読みました。
それについて、自分の思うところを述べていきたいと思います。

Amazonのクラウドサービス(AWS)の売上げ

クラウドサービスとは、サーバーを提供するサービスのことです。
日本でも日立製作所、ユニクロ、三菱UFJ銀行などをはじめとした、多くの企業が使っています。

このAWSの営業利益は43億ドルである。
これは、アマゾンのどの事業よりも高い。
アマゾンは何で稼ぐ会社かと問われれば、クラウド事業と答えるのが妥当だろう。
この売上が、また他の事業の設備投資に回されるのだ。
AWSの事実上のライバルはマイクロソフトのアジュールだけであろう。
奇しくもこの2社はシアトルをベースにした企業であり、いまやシアトルは想像を絶する活況を呈している。

Amazonではなく、AWSの売上げだけで、4,500億円ぐらみたいです。
参考までに、楽天の売上は1,500億円です。
企業の規模の違いがよくわかります。
ちなみに、クラウドサービスのライバルは、アジュールだけではなく、GoogleのGCPもあります。
つまり、Amazon、Microsoft、Googleの3社の三つ巴です。

ちなみにクラウドサービスの伸びしろはまだまだあります。
AWSの売上は、これからまだまだ伸びそうです。

世界のデータでクラウドに移されているのはたったの5%程度とされている。
つまり、クラウド事業には、95%の手つかずの豊かな市場が広がっている。20倍に膨れ上がるポテンシャルを持っているのだ。

空飛ぶ宅配の空中基地

ドローンの基地を空に作ることを計画し、特許まで出願している。

将来、アマゾンが構想しているのは「空飛ぶ宅配」だ。
ドローン(小型無人飛行機)を飛ばして、商品を届ける宅配「プライムエアー」の実用化を急いでいる。
計画では、総重量25キロ未満のドローンを高度120メートル以下で飛ばし、重さ約2・3キロまでの商品を30分以内に配送する。

ドローンは空飛ぶ倉庫から品物をピックアップし、配送した後は上空の倉庫には戻らずに、地上の拠点に向かう。
単なる構想にしては非常に細かい計画だ。
それもそのはず、なんとアマゾンはすでに米国でこの構想を特許出願しているのだ。
これが夢物語の眉唾に聞こえないところがアマゾンの恐ろしさだ。

空飛ぶ倉庫は、まるでSFアニメに出てきそうな情景です。
空中に浮かぶ基地と、そこに出入りするドローン。

こちらは、蜂の巣のビルのような、ドローンが出入りするビルです。

これらがあれば、配送が楽になることは勿論のことですが、他にも用途はありそうです。

  • 庭の植物の状態を見て、肥料や病気などのアドバイスをする。
  • 家の周りに不審者がいないか確認する。
  • 洗濯機の洗剤の量をチェックする。
  • 家の瓦の状態を確認する。

こういったことを、Amazonのドローンが無料でチェックしてくれる日が来るかもしれません。

法人向けのAmazon融資サービス

Amazonはすでに、法人向けにお金の融資も行っています。

日本では2014年に始まった、法人事業者向け融資サービス「アマゾンレンディング」だ。
金融業界の従来の融資形態を大きく変えるビジネスモデルになるかと、銀行は戦々恐々としている。

アマゾンレンディングが特徴的なのは、融資の提案前にすでに審査を終えていることだ。
アマゾンに出品している業者全部をアマゾンが勝手に対象にしていて、企業が融資を望んでいなくても通知が自動的に来るようになっている。

しかし、出品企業の直近の販売履歴や在庫情報までをも把握しているアマゾンからすれば、融資時点での経営状態を正確に把握するのはお手のものだ。

残念ながら、日本の銀行融資は、あまり機能していません。
必要なところからはお金を取り上げて、融資の必要のない法人にお金を融資するというジョークのような話は有名です。
それに比べると、Amazonの融資は必要なところにお金を貸すので、有益なサービスです。

無人のコンビニ

Amazonは、無人のコンビニも計画していて、Amazon Goと呼ばれています。

ただ、コンビニと言っても、我々が想像する形態のコンビニとは異なる。レジのないコンビニなのである。
どのようにお金を支払うのか、詳細は明らかにされていないが、店内のセンサーやカメラを使って、客が手に取ったり棚に戻したりした商品と数を人工知能が認識し、ネットを経由してアプリと連動する。
その後、ゲートを出れば、アマゾンのアカウントから利用額だけが自動的に引き落とされる仕組みだ。
客のすることは、店内に入り、ほしい商品をバッグに入れ、そのまま退店するだけだ。

我々はスマホを持ってコンビニに入って、商品を持って出てくるだけ。
素晴らしいサービスですね。
この無人のコンビニは、人件費も削減できますが、万引きも防止できるそうなので、Amazonにとっても非常に嬉しいサービスです。

IoT家電製品

ADRSは、そのIoTの機能を組み込んだ機械が、消耗品が少なくなったタイミングでアマゾンに自動的に注文する仕組みだ。プリンターだとトナーやインク、洗濯機だと洗剤が注文なしで自動的に届くようになる。利用者が消耗品の交換時期に気づく前に商品が自宅に届くため、注文しようと考える必要すらない。

家庭には様々な消耗品があります。
プリンタのインク、洗剤、お米、浄水器のフィルター、コーヒー豆
これらの家電製品とAmazonがつながれば、物が減ってきた時点で、自然に商品が届くようになるのかもしれません。
それが嫌な場合は、スマホにアラートが来るとかでもいいかもしれません。

福祉

余談だが、アマゾンは変わった支援活動もしている。現本社の敷地内の一画を、ホームレスの宿泊施設として提供する予定だ。約200人が利用できる65室の宿泊施設とする方針で2020年初めに開業予定だ。地域社会との共生も意識している。

規模は小さいながらも、Amazonは福祉施設も提供しているようです。
Amazonのせいで、結果として職や家を失った人達もいるはずです。
そういった人達への贖罪でしょうか?
これから、ITが発達するにつれて、富の寡占化が進みます。
これからの企業には、こういった活動が求められてくるのかもしれません。

エンジニアの戦略

この本を読んだ上で、エンジニアにとって関係がありそうなところを何点かあげてみます。

ここがポイント

  • 無人のコンビニで使う画像認識
  • 物流向上のために使う、トラックの自動運転の技術
  • IoTで使う通信周りの技術
  • データ分析を元にした需給予測

この辺りに関する技術を知っているエンジニアは、これから強いのかなと思います。

この記事に興味を持った人は、この本を読んでみて下さい。

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